美想空間が描く次世代の暮らしと収益モデル
戸建て・マンション・店舗のリノベーションを手掛けてきた私たち美想空間が、近年注力しているのが、サウナとサーフィンを掛け合わせた新しいライフスタイル拠点『SAUNARF(サウナーフ)』の展開だ。
「サウナ×サーフィン=SAUNARF」というコンセプトは、単なる宿泊施設に留まらず、空き家を再生し、地域と外部人材を結び、長期的に安定収益をもたらすモデルとして機能している。
これまで地方で問題視されてきた「空き家」「雇用不足」「観光依存」を、リノベーションの力で資源に変え、次世代につなぐ仕組みを構築している。

サウナーフ伊勢志摩:安定稼働を続けるモデルケース
最初にグランドオープンしたのが「SAUNARF伊勢志摩」。志摩市阿児町のサーフスポット国府白浜まで徒歩2分という立地に、空き家をリノベーションした1棟貸切型の別荘を整備。
1日1組限定、最大8名が滞在可能で、プライベートサウナや水風呂、BBQコンロまでを備えている。
AirbnbやBooking.comといったOTAを活用するとともに、公式サイトでは最安値での予約も案内し、観光やファミリー利用、ワーケーションなど幅広い層に対応できる設計となっている。
また、株式会社LDKプロジェクトとの協業により、民泊運営代行のノウハウを導入。宿泊運営の効率化と長期的な収益安定化を両立させている。
伊勢志摩のモデルケースは、今後の全国展開においても核となる事例だ。




宮崎:海辺と街を連動させたエリアリノベーション
次なる舞台は宮崎。宮崎は国内有数のサーフィンエリアでありながら、中長期滞在型の住居が不足していた。
そこで美想空間は、空き家をリノベーションした「SAUNARF宮崎」をシェアハウス型で展開。1ヶ月から最長6ヶ月まで滞在可能なお試し移住拠点として運営。
さらに、この動きを都市部へと広げ、「街中リノベ会議」や空きビル再生プロジェクト「新公民館VOL」へと発展。海辺ではサーフィンとサウナ、市街地ではコワーキングやイベント拠点を整備し、点在するリノベーション拠点をつなぐことで、都市全体を循環させるモデルを実装している。
「SAUNARF宮崎」は単なる宿泊施設ではなく、地域住民や行政、地元企業を巻き込んだエリアリノベーションの一部として機能している点が大きな特徴。


徳島・宍喰:シムターンズとの連携で次世代モデルへ
現在準備中の「SAUNARF宍喰」では、新たな仕組みを導入する。それが、二拠点生活のシェア運営プラットフォーム「SymTurns(シムターンズ)」との提携。
SymTurns(シムターンズ)は、複数人が1軒の物件をタイムシェアの形で共同利用・管理する仕組みを提供しており、これを宍喰に導入することで、より手軽に「サウナ×セカンドハウス」を体験できるようにする。
また、利用者は自分のサーフボードなどを専用ロッカーに保管でき、定期的に通いながら地域に関わるライフスタイルを実現できる。
地元の管理人が常駐する体制を整え、外部利用者の安心感を高めると同時に、地域雇用の創出と空き家再生を両立させる。


業務提携が生む「長期安定収益化」
SAUNARF事業は、美想空間単独の運営ではなく、複数のパートナーとの連携によって成立している。
- 株式会社LDKプロジェクト:民泊運営代行の仕組みを導入し、効率的なオペレーションと集客を実現
- SymTurns(シムターンズ):タイムシェアによる中長期利用を取り込み、安定した収益構造を目指す
- 地元管理人:現地での対応を担い、地域との信頼関係を構築
これらの提携により、シーズン依存型の観光宿泊から、安定した年間稼働と収益の確保を可能にしている。


多拠点展開と今後の展望
SAUNARFは伊勢志摩での成功をはじめ、宮崎でのエリアリノベーション、宍喰でのSymTurns(シムターンズ)導入と進化を遂げてきた。今後はさらに拠点を増やし、全国規模での多拠点連動モデルへと拡大していく。
特に宮崎では、海辺とまちなかを結ぶプロジェクトがすでに進行しており、観光滞在から移住、そして雇用までを包括的に支援する仕組みづくりを強化している。
SAUNARFは、単なる宿泊施設事業ではなく、空き家再生・長期安定収益・地域活性を同時に実現するリノベーション事業として、地方都市の新しい可能性を示している。
